青ヶ島旅行記・大学生一人旅と本当の青2
今週のお題「夏休み」
2 素敵なリア充と蒸留所
さて、港に到着しました。
港には、たくさんの人が見にきます。
物資の到着を見守りにきた人やそれらを受け取りにきた人
僕らと同じように観光できていて、船の着岸を見学しにきた人
民宿の人で送迎に来ている人たち
今回の乗船していた僕ら、おっさん三人とちびっこは同じ宿ということもあったのでみんなで同じ車に乗り込みます。
民宿の女将さん自ら運転して連れてってくれるので当時免許のなかった僕には大変助かりました
ちなみに第一声は
「あんた運がいいねぇ笑 来れないと思ってたよ笑」
それは自分自身全くそう思います。
宿に到着し、まずは荷ほどき
15時間近く移動に費やしているので本当にクタクタです
若干陸酔いしていてまだまだ気持ち悪い
時間はなんやかんや15時16時いま寝たら観光も何もできなくなってしまう
とりあえず荷ほどきして島の主要エリアを女将さんに聞いてみる
「あんたそれよりも帰りはどうするの?」
「船で明後日に帰ろうかなと」
「ばか言っちゃいけない!明日のヘリで帰りなさい!高くてもね、多分明日以降2週間は少なくとも船は出ないよ!?」
まじかよ
そんなやばいギリギリの状況できてたのか
「帰りのヘリはなんだかんだ空きが出るからいますぐ連絡!」
言われるがままに大急ぎでヘリの予約をこなして本当に空きがあってここでも
運の味方に感謝(この後本当に2週間船は出なかった)
当初の予定が完璧に狂った上に、行きたかった場所の半分はいけないということが判明し、若干かたを落とす
翌日に島の内部をうろうろしておこうと思っていたので、免許もない貧乏学生は泣く泣く断念
それでも当初の最大の目的は達成できそうなのでとりあえず急いで散策の準備を整え宿を出る
まずは、昼食と夜ご飯を島唯一の売店へ手に入れにいく
島をとりあえず散策していると人が本当に誰もいない
本当に人口が少ないんだと改めて実感する
この時期島民は島の外の親戚の家に行ってたりするから余計に過疎っているらしい
そしてとにかく暑い、暑い、暑い、暑い
緑は多いといえど遮るものは少なく、地面もしっかり舗装されているので照り返しがすごい
売店までは宿から歩いて30分ほど
ちなみに島内は電波がすごい弱いので、Googleマップはあまり期待できない
車も人もいいない中トボトボ歩いていく
売店についた
島唯一の売店ということもあってか店内はわりと充実している
田舎にしかないコンビニみたいな感じ
店のおばあちゃんがとても優しくて色々島のことを教えてくれる
「星が綺麗に見えるところはどこですか?」
「実はね山頂の展望台は案外雲とかぶつかってよく見えない時もあるから、島の牧場の先端のところがオススメなのよ~」
「それはいいこと聞きましたありがとうございます」
「まあ、柵気づかすにズンズンいくと落ちて岸壁に叩きつけられて海に飲まれて死ぬから気をつけるのよ~」
「いや、こわ」
なんて駄弁りながら、メロンパンを食べて次の目的地を考えていると
若いカップルが売店にきた、とても爽やかなアベックだななんて思ってると
彼氏さんが買い物して暇そうにしている彼女さんから話しかけてきてくれた
「一人旅ですか??」
「そうです、東京の大学生ですよ~お二人は旅行ですか?」
「そうなのよ~たまたまこの島のこと知って、せっかく時間があるんだし一度行ってみたいねぇ~って言ってたから来たんだぁ」
「素敵ですね、本当にこの島絶景で来てよかったなと思います。」
有給がうまく取れて憧れの島に二人で来るなんて粋なカップルだななんて思ってると
彼氏さんが買い物を終わらせ混ざって軽く談笑をする
「どこの大学なの?」
「〇〇大です」
「え!?後輩じゃん笑」
「え、そうなんですか??いやぁ光栄です」
「何がだよ笑」
「君はこれからどうするの?」
「免許も時間もないのでこれから大急ぎで、大凸部に行ってこようかなと」
*大凸部とは青ヶ島で一番高い場所のこと
「今から!?歩いていくの!?大凸部は今さっき行ってきたけど結構距離あるよ??」
「まあ、しゃーないっすわ。。歩きます。。。」
遠いのかぁ嫌だけどしゃーない、不条理も旅の醍醐m....
「今から俺たち、岬見に行ったあと大凸部の方行くから岬見た後でもよければ、送るよ?歩くのポリシーとかじゃなければ乗ってくかい?」
「デートの邪魔でなければ!お願いします!!!!」
そんなこんなで少し道中をお供させて頂くことに、道中では島での見所だったりどういうことを大学でしてるのか話したりとても楽しかったそして何より
僕の知らなかった、お酒の蒸留所には予約が必要だということも教えていただきついでに僕の分までして頂いた
至れり尽くせりな道中を過ごし
大凸部麓まで送っていただき、後で蒸留所で再会する約束をして
レッツ登山(所要時間30分)
トトロのいそうな神々しい道を抜け
青ヶ島山頂部大凸部制覇
壮大、そして見渡す限り何もない海
本当にここは孤島で最果ての一つなんだと実感する
ここからでもわかる激アレの海
かつて人間はここまでたどり着き、村を作ったのか
なんて無謀で壮大なんだろうと悠久の時の流れを少々実感し下山
改めて歩いて、島の蒸留所へ
先ほどのカップルと再会し
青ヶ島蒸留所工場見学が始まる
工場の案内はここの所長の方が一人で行っている
色々なお話が聞ける
・かつて各家庭で青酎は作られていたが今では杜氏は10家しかない
・2種類の青酎以外はラベルがみんな一緒だが杜氏名が違いそれぞれ味が違う
・天然の菌を使っているため年によっても味が違う
・そしてこの工房では全杜氏の全年代の青酎の試飲購入が可能←!!?
というわけで青酎いただきます!!!!
焼酎をちゃんと飲んだことのない僕でもわかる
くせがすごいぃ
でも美味しい、くせはすごいが
こいつには、こいつなりの凄み!深みがある!
全部ショットで出されたので後半はふらふらになりつつ美味しいと思った杜氏の3年代まで試飲しお気に入りを購入
ちょうど夕暮れで綺麗な夕日とともにほろ酔い
ここが桃源郷かぁなんて思っていると
僕らがちょうど工場見学300組目らしく記念品を頂けました
特殊な紙袋に、コップ、青酎、コースター、パンフ。。。
なんか運が良すぎない??え、てかこれ無料なの???
そう見学試飲は全額無料!!!!
これは、青ヶ島の人々が観光目的とかではなく本当に良さを知ってもらいたいという熱意とここまで本当によくきたねという多大な善意で行われてるからなんですね
本当に来てよかった。。。と僕は心中むせび泣いてしまいました
3 島の人々の優しさと歌と酒
エモエモふらふらになりながらギリギリ真っ暗になる前に宿にたどり着き買ってきた晩飯食べて一旦寝るかなと思っていると
女将さんと遭遇
「おお!あんた!タイミングがいいね!今から飲み屋みんなで行くよ!!!」
聞けば、これまた島唯一の飲食店で船の先生三人肩のお祝いをするそうな
「行こうとは思ってるんですけども、お金もないのでお祝いの席と別れて楽しませていただこうかなと」
「えええい!いいわ!貧乏学生一人くらいお金の心配せず混ざりなさい!!!!」
もうなんなのこの島、俺死んだの?????
優しすぎか??てかそろそろこの旅行記上手くいきすぎだろとか覆われてそうで怖い
でもなあ嘘じゃないんですよねぇ。。。
そして、宴会
先生方とかつての生徒たちの想い出話を聞きながら島ならではの料理新鮮な魚介に舌鼓を打つ
この島では、刺身にわさびは使わないそうで島とうがらしを使うんですね
島タレというものにそいつを混ぜて食べるんですがうまいうまいボーノ
下手したら醤油で食べるより魚によっては美味しい。。。。
お酒はさっき飲んだのが抜けつつあるもののレモンサワー
料理美味しいお酒美味しい!!!となっているとえらい酔うんですよ
疲れてるしさっき試飲とはいえ焼酎たくさん飲んだしなぁ
「若いの!お酒のおかわりは?」
「あ、レモンサワーおかわりでお願いします!」
目の前でレモンサワーを作って頂くと
多い多い多い多い!焼酎の量がおかしいよ???
七割くらい焼酎なんだが、しかも青酎
これは酔うわな幾ら何でも、おかしいと思ったら
みんないい感じによってくるとお店でカラオケが始まってる
島の人曰く
「酒とカラオケくらいしかやること娯楽ないからねぇ」
歌ムッチャうまいな島のおっさん
すごい飲むし
気づいたら僕にもデンモクとマイクが渡され歌わされ
なぜか沖縄じゃないのに島つながりでかりゆし58のアンマーを歌いました
宴も後半に差し掛かり僕はいよいよ星を見にいくことに
また、えらい長くなってしまったので次回へ。。。。